所長挨拶
~「学び続け、成長し続ける教員」を育てる研修・研究を目指して~

東京都教職員研修センターは、昭和14年に発足した東京市教育研究所を前身としており、87年の歴史があります。平成18年4月に現在の水道橋に場所を移し、東京都の教育の充実と振興に取り組んできました。当センターは、東京都教育委員会において、教職員の研修を実施する唯一の専門機関であり、その使命は極めて大きいものであると考えています。
当センターは、東京都教育委員会の掲げる「東京都公立学校の校長・副校長及び教員としての資質の向上に関する指標」や、それを踏まえて策定された「東京都教員研修計画」等に基づき、質の高い教員研修の機会を提供していきます。また、学校が直面する喫緊の課題解決に資する研究を行い、実践に役立つ情報を素早く発信していきます。
国際情勢が複雑化しデジタルが急速に進展する社会において、柔軟に対応することができる人材の育成が求められる中、東京都では、「誰一人取り残さず、すべての子供が将来への希望を持って、自ら伸び、育つ教育」を目指しています。
この方針の下、都教育委員会では、デジタルとリアルの最適な組み合わせにより「個別最適な学び」「協働的な学び」を実現する「新たな教育のスタイル」を展開しています。その確立に向けて「次世代の学びの基盤プロジェクト」に取り組んでおり、日々進化する生成AIやグローバルで活躍する人材の力を結集して、予測困難な時代を生き抜くことができる「自立した学習者」の育成を目指しています。
当センターでは、このプロジェクトを推進するため、次の3本を柱とする「教員のスキルアップ・プロジェクト」を実施していきます。まず、新たな体制を構築し、大学と連携した研修・研究の往還に関する制度設計等の調査研究を推進していきます。次に、既存の研修・研究をアップデートし、デジタルとリアルを融合した学習者中心の新しい学びを更に追究していきます。加えて、これからの学びの姿を研究・検証する上で中心的役割を担う「ラーニング・ラボ」を整備し、教育開発研究等の実証を行っていきます。
この他に、次の喫緊の課題にも取り組んでいきます。
1点は、学校と家庭・地域とのより良好な関係づくりに関する研修の充実です。社会の価値観やライフスタイルの多様化など、学校を取り巻く環境が変化する中、教員が保護者や地域と良好な関係を築き、相互に連携・協働して子供の教育に取り組むことができるよう、教員の連携・折衝力等の実践的な対応力の向上を図っていきます。
もう1点は、都立高校等における特別支援教育に関する研修の充実も図っていきます。障害のある生徒への個に応じた指導・支援を計画的かつ一体的に充実させ、特別な配慮や支援を必要とする生徒に適切に対応できるよう研修を充実させていきます。
これらの取組を通して「学び続け、成長し続ける教員」を育成していきます。
令和8年4月
東京都教職員研修センター
所長 瀧沢 佳宏